白金についての豆知識とプラチナ積立のメリットとは

最終更新日 2024年4月4日

人類は古代から富を蓄積したり交換をする手段として金や銀などの貴金属を用いてきました。
金・銀は銅や鉄よりも希少性が高く、精錬して加工することが容易であるという性質を持つからです。
高純度の金や銀は光の反射率が高いので、美しく見えるという特徴もあります。
現代は金・銀に加えて白金(プラチナ)も貴金属のひとつとみなされており、宝飾品に加工されたり資産運用のために売買されています。

 

金とは異なる特徴を持つゴールド

白金は酸やアルカリに強いことや密度が高いという点では、金(ゴールド)とよく似ています。
それでも希少性や素材としての有用性などの点で、金とは異なる特徴を持ちます。
白金は金と同じように鉱山から産出される天然資源のひとつですが、金と比較すると埋蔵量が非常に少ないという性質があります。

世界中で金(ゴールド)が採掘されている鉱山は限られていますが、金そのものは地球上の多くの場所に存在します。
例えば海水や砂粒の中にも微量の金が含まれており、地球全体で見れば約7万トンが埋まっていると考えられています。
ちなみに、過去6千年間にわたり人間が採掘した金の総量は約17万トンもあります。

金と比較して白金は埋蔵量が非常に少ないことが知られており、地球全体に存在する総量は約1万6千トンと推定されています。
人類がこれまで採掘してきたのは5千トンほどで、残りは世界の限られた場所の鉱山で地中の深い場所の地層に埋蔵されていると考えられます。

 

プラチナは惑星が形成される頃には存在しなかった元素

金は太陽系の惑星が形成された初期の頃から、地球に存在していた物質と考えられています。
これに対して白金は惑星が形成される頃には存在しなかった元素で、宇宙から飛来してきた隕石や小惑星が衝突して地球にやってきた元素です。

そのため、特定の地域(ロシアや南アフリカ)にある特定の地層でしか産出されません。
白金は、金と比較にならないほど希少性が高いといえるでしょう。
白金は銀白色の金属で、腐食されにくいという性質があります。

腐食に強いことに加えて、バナジウムとともに触媒作用を持つという特徴もあります。
白金やバナジウムの触媒は化学産業で重要な役割を果たしていますし、自動車の排気ガスを浄化する目的でも使用されます。
最近は水素と酸素を化学反応させて電気エネルギーを取り出す燃料電池が注目されていますが、白金触媒は燃料電池に不可欠な存在です。

 

宝飾品としても多く使用されている金属のひとつ

白金は密度が高くて腐食されにくいことから、宝飾品としても多く使用されている金属のひとつです。
銀白色に輝く銀は古くから宝飾品や高級な食器の材料に使用されてきましたが、空気中に放置すると酸素や硫黄と結合して表面の光沢が失われてしまうという欠点があります。

これに対して高純度の白金は王水と発煙硝酸以外の酸では腐食されることがなく、半永久的に輝き続けるというメリットがあります。
そのため白色に輝くジュエリーにも多く用いられており、純白を表現するための婚約指輪や結婚指輪の素材で人気を集めています。

ちなみに高純度の白金は銀と比較すると光の反射率が少し低いので、純プラチナの見た目は銀ほど美しくはありません。
白金は金や銀よりも希少性が高く、ジュエリーや触媒の材料として需要の高い金属のひとつです。

 

プラチナも金と同じように資産運用のためにも売買されている

このため金(ゴールド)と同じように高値で取引されており、株式会社ゴールドリンクなどで資産運用のためにも売買されています。
白金の用途の6割は触媒などの産業用で、ジュエリーや記念硬貨のために使用される割合は高くありません。

このため取引価格は素材としての価値で決まりやすく、景気に左右されやすいという特徴があります。
最近は世界的に大気汚染対策のために各国で自動車の排ガス基準が厳しくなっている影響で、白金触媒の価格が上昇しています。

白金は精錬加工の際に多くの電力を消費するので、発電用の石油や石炭の相場によっても取引価格が大きく変化します。
株式に近い値動きをする白金はハイリスクハイリターン型の投資に向いていますが、金と比較して産出量が非常に少ないことから長期的に見れば価値が大きく下落することはないでしょう。

金よりも希少性の高いプラチナで安全に資産運用するために、定期積立を活用する方法があります。
毎月少量ずつを購入して積立をすることで、価格変動によるリスクを回避することができるからです。
貴金属を扱う会社では個人向けのプラチナ積立サービスを行っており、毎月数千円程度の少額を積み立てすることで価格変動のリスクを回避しつつ資産を形成することができます。

 

まとめ

価格が大きく下落した際に多めに購入するようにすれば、利益が得られる可能性もあります。
貴金属を扱う会社でプラチナ積立をすると、購入した地金を現物で受け取ることができます。

金と同じようにプラチナについても売却して換金することが可能なので、もしもの時のための備えになります。
売却しない場合は地金を自宅で保管したり、ジュエリーや記念硬貨と交換して観賞用や装飾用に活用する方法もあるでしょう。